こんにちは、教習指導員のひろくん(@hirokun_index)です。
このブログは、自動車教習所の困りごとについて解説しています。
教習所に通っています。
担当の先生が厳しくて心が折れそうです。
どうすればよいのでしょうか?
今回の記事は、担当の指導員と反りが合わない時にどうすればよいのか、指導員歴15年のベテラン指導員が解説しています。
担当の指導員との相性が悪いときにどうすればよいか、実例も含めて深く解説していきます。
クレームのほとんどは指導員の接遇によるもの
おそらく日本全国どの教習所でも、クレームのほとんどは指導員の接遇に関するものであると思われます。
現に、私の勤める教習所でもクレーム案件のほとんどは指導員の言動によるものです。逆に、指導員に関するクレーム以外のクレームを探すほうが難しいかもしれません。
では、どんなクレームが多いのでしょうか?
①最近は親御さんからの苦情が多い
身内の恥をさらすようですが、私の勤める教習所での苦情をもとに説明します。
実は、このブログを書いている日にも私の勤める教習所に、教習生の親御さんから苦情の電話が寄せられました。
子どもが、指導員にオートマ変更を無理やり勧められたんだけどどうなってんのオタクの教習所は?
聞くと、教習生の人は、担当の指導員に「まだマニュアルでがんばるの?」と嫌味を言われたとのこと。早速当事者である指導員に確認したところ、
うーん、そんな言い方はしてないんだけどなあ。
今のままマニュアル車で教習を続けると補修になるからオートマ変更を勧めただけなんだけど。
結局、その教習生の人は、オートマ限定の免許に変更はしましたが、同時に担当の指導員の変更も希望されました。
身内をかばうわけではまったくないのですが、人間相手の仕事は難しいなあと、苦情やお叱りを受けるたびに考えさせられます。
今回の案件も「まだマニュアルでがんばるの?」と本当に指導員が言ったのかということは、言った言わないの水掛け論になるだけなのでこれ以上の詮索や深堀りをしてもだいたい徒労に終わります。
しかし、結局の所、教習生の人が無理やりオートマチックに変更させられたと感じた時点で指導員の責任なのです。
特に最近は、本人からよりも、本人から話を聞いた親御さんから教習所に苦情やお叱りのお電話をいただくことが多くなりました。
ですから私の場合は、まず補修になりそうな時点で、教習生の人にこう言います。
今のままなら少し補修になりそうです。追加料金がかかるのでお父さんお母さんにその旨話しておいてね。もし納得がいかないようなら、直接僕の方から親御さんに話をするからね。
補修になる理由や何時間くらい補修になりそうかなど、ご本人に納得のいただけるような説明をするよう心がけています。
教習生の人が学生さんの場合、教習料金を払っているのは親御さんであることがほとんどですから、親御さんへの説明も必要ならば直接します。
しかし、私の勤める教習所でも、全指導員がこうして教習生の人に対してきめ細やかに対応ができているかというと正直そうではありません。
ですから、この記事を読んでくださっている方々の中にも、教習所で不快な思いをされた人は少なくないでしょう。
②指導員に対する苦情やお叱りの例
パッと思いつくままに、今まで私の勤める教習所での、退所時のアンケートにあった指導員への苦情や担当変更の理由を列記してみます。
- 指導員がため息をついた。
- 検定に落ちたときに「何で俺の言うとおりにやらなかったの?だから落ちたんだ」と言われた。
- 「子どもがいるのにそんな危なっかしい運転するんだ。」と言われた。
- 失敗をしたときに頭ごなしに怒られた。
- キャンセル待ちで乗った先生がひどかった。
- 雑談もなく指導員が静かすぎて緊張した。
- 指導員が所構わず話しかけてくるので集中できなかった。
- 先生に頭を撫でられて気持ち悪かった。
- 指導員の横柄な態度に腹がたった。
- 指導員が気分屋。
- 「何でそんなこともできないの?」と言われた。
- 言い方がきつい。
- 態度が高飛車。
- 理不尽に補修をつけられた。
- 教習中、先生がずっとそっぽを向いていた。
- 居眠りをしている指導員がいた。
- 仕事が忙しくてなかなか教習所に通えなかったときに「まだ教習所にいたの?」と言われたこと。
- 指導員の態度がでかくえらそう。
- 自分の適性検査の結果をみんなに聞こえるように大声で言われた。
こうやって改めて書き出してみると、なかなかにひどい案件もあり、教習生の人に不快な思いをさせてしまっていて本当に申し訳なく思います。
残念ながら、私の勤める教習所や、近隣の教習所の指導員に聞いただけでも、指導員へのクレームは枚挙にいとまがないので、きっと全国的にはもっとひどい案件もあるのではと推察します。
では指導員と合わないときの対処法について説明します。
担当の指導員と合わないと感じたら?
ここからが、今回の記事の肝です!
自動車教習所には、大まかに担当制の教習所とフリー制の教習とがあります。以下の記事で違いについて説明していますので参考にしてください。
特に担当制の教習所であれば、入所から卒業まで基本的に同じ指導員が担当するので、担当の指導員と反りが合わないというのは重大な問題です。
そういうときはどうすればよいのでしょうか?
①我慢せずに担当変更を申し出よう!
プロフィールでも書いたのですが、担当指導員の言動に不快な思いをしている人のほとんどは、我慢してしまっているのではないかと思います。
しかし、今、この記事を読んでくださっている人で、指導員との関係に悩んでいる人がいらしたら、こう断言します。
絶対我慢しては駄目ですよ!
そう、絶対に我慢しては駄目です。
普通免許の場合、30万円近いお金を払っているのですから、絶対に我慢することなく、受付は配車係に行って担当変更希望を伝えてください。
フリー制の教習所の場合も同様の対応をしてください。
私の勤める教習所は担当制ですが、担当変更の申し出があった場合、苦情案件を担当する指導員が当事者から話を聴いて、速やかに担当変更の手続きをします。
おそらく拍子抜けするくらい簡単に担当変更は可能ですから、あまり身構えずに受付や配車係に相談してみてくださいね。
②担当変更で教習生が不利益になることは絶対ない
でも、担当変更なんかして目をつけられることとかないのですか?
ときどき、担当変更をすることで検定が厳しくなったり不利益な扱いを受けないかを心配して、担当変更に踏み切れないといった話も聞きますが。
もしそんなことが現実あったとしたら、自働車教習所制度の根幹を揺るがすほどの大事件です。担当変更で不利益を被るなど断じてありません。
担当変更と教習業務は全く別の話です。そのことで、教習生の人が不利益を被ることは絶対にありませんからどうか安心してください。
担当変更を渋ることは全くありませんよ。
まとめ
今回は、担当指導員との関係で悩んでいる人、またこれから自動車教習所に通う方で、少なからず教習所の指導員に不安を感じていらっしゃる方向けの記事でした。
今でも、SNSやブログを見ていると、昔ながらの鬼教官的な指導員の話題をよく目にします。
確かに教習生の数も右肩上がりの昭和の終わりから平成の頭には、いわゆる鬼教官的な指導員でも生き残っていけたのでしょう。
しかしながら、現在は少子高齢化が進み、教習生の数が右肩下がりに減ってきている時代です。
ですから、現在は多くの教習所では、接遇面に力を入れています。昔のような鬼教官に当たる確率は随分減っているとは思います。
でも、全国の自動車教習所の不適正事案の資料を見ていると、セクハラ行為等で指導員資格の返納命令を受けているような指導員も見受けられるのもまた事実です。
何度も書きますが、今、もし指導員との関係に悩んでいる人がいたら、さっさと担当変更を申し出てください。
きっと担当変更してよかったと思えますよ!!
車やバイクの運転はとても楽しいものです。
なのに、運転免許を取得するのにつらい思いをするのはもったいないです。せっかくなので教習生の方々には楽しく教習所に通ってほしいです。
今回はそんな思いでこの記事を書きました。参考になれば嬉しいです。
最後まで読んでいただいて、本当にありがとうございました。
教習中の指導員の雑談で運転に集中できない、逆に、雑談もなくて沈黙が気まずいというあなたは以下の記事も参考にしてくださいね。
コメント
四十年くらい前だけど、当時としては異例の担当交代になりかけました。元々、コネで入った自動車学校でしたけど。コネの指導員が卒検OKの判を押して、卒検は当日トップで終わりました。補習でカネと時間がかかるばかりでアホ臭くてたまらなかった。
市内に一個しかないからと、指導員の能力は落ちており、そのくせ、安全運転を標榜するから、カネと時間がかかるのは当たり前でした。
補習時間のノルマがあるから、一時間だけつけさせてくれといわれた人物もいたらしい。信じられませんよね。そこの自動車学校、屋台骨から腐ってましたね。
DUKEさんはじめまして。
コメント本当にありがとうございます。とても嬉しいです。
私の勤める教習所にも、昔の横柄横暴な指導員の逸話が多々残っております。
シミュレーター教習中にウトウト居眠りをしてしまった指導員。目が覚めると教習生の人がキョトンとしていました。すると一言。「終わったんだったら終わった言わんか!!」と逆ギレ(^_^;)
二輪の教習生がやる気がなかったら二輪の車庫に閉じ込めて電気消してそのまま一時間(今なら犯罪)ほったらかしたM指導員 などなど。
どちらも今ではありえない話ですが、往々にして昔はこんな教習所も多かったのではないかと推察します。しかしながら、現在は全国的にも褒める教習所が増えており、接遇に力を入れている教習所もたくさん見受けられます。少子化で、免許を取りに来る分母がどんどん減っているわけですから当然といえば当然の潮流でしょう。
私の勤める教習所でも、アンケートやご意見ボックスなどを活用してここ数年は「クレーム0」を目指してやっています。着実に成果は上がってきていますが、まだクレームが完全に0とはいかず、日々指導員の教養や研修を重ねているところです。
まだ、トンデモ指導員のいる教習所も残っていると思いますが、教習生やそのご家族からのクレームに対して自浄作用の働かない教習所はどんどん淘汰されていくのではないかと思っています。
どうもはじめまして。
15年程前に教習員(検定員の資格がある人間)の対応が悪くて(私の運転が下手だというのもありますが。冗談抜きでコツを教えて欲しかったくらいでした)…。
あまりにも度が過ぎているので、
公安委員会HPのご意見の所に教習員の苦情を記述しました(公安委員会指定の教習所でしたので)。
後日に運転免許試験場内にある「運転免許課・指定教習所係」の
方から電話を頂き、
「(教習員を)どう処罰しますか?」と問うてきました。
そんな簡単に処罰が出来るのかと
2秒程絶句してしまい…
「親切に指導してくれればいいんですが…」
と答えるのがやっとで。
「運転免許課・指定教習所係」が
こんなに凄い所だったとは…と覚えています、本当に。
「また何かあったらお電話下さい」と運転免許課・指定教習所係の方から言われました。
以上です。