運転免許

【バイクの卒検】完走しても不合格になることがあるのか?

運転免許
スポンサーリンク

こんにちは、教習指導員のひろくん(@hirokun_index)です。

このブログは、自動車教習所の困りごとについて解説しています。

バイクの検定で、完走したのに不合格でした。

普通走りきったら合格じゃないの?

本記事では、「二輪検定って走りきったら、だいたい合格じゃないの?」という疑問に、現役の技能検定員がお答えします。

これから、バイクの免許を取りに行くあなた、バイクの卒検を目前に控えている人は、是非参考にしてくださいね。

スポンサーリンク

二輪の卒業検定とは?

二輪の卒業検定は、すべての技能教習、学科教習が修了したあとに行われる実技の試験のことで、場内コースで行われます。

大型二輪、普通二輪ともに合格基準、採点基準ともに同様で、100点満点からの減点方式で70点以上で合格となります。

(※大型二輪と普通二輪では、一部スラローム等規定のタイムに違いはあります。)

スポンサーリンク

いきなり結論:走りきっても不合格になる場合がある

最初に結論です。

二輪の検定は、完走しても不合格になることはもちろんあります。

そもそも、技能検定には、完走すら出来ずに途中で検定を打ち切られる4つの場合があります。

  1. 減点超過
  2. 検定員補助
  3. 指示違反
  4. 危険行為

じゃあ、この4つをしなければ完走して合格じゃないのですか?

ひろくん
ひろくん

でも、そうとは限らないんです。

その理由について、これから解説していきます。

ちなみに、今回の内容はあくまで私の勤める教習所での話なので、各都道府県ごとのルールや各教習所校によって取り決めがあります。

あなたの通う教習所は、今回の記事と微妙に異なる場合もあろうかと思いますので、そのあたりは、担当の指導員によく確認してくださいね。

スポンサーリンク

理由1:教習所の検定事情

教習所によっては、検定のときに四輪車や二輪車で追従して採点する教習所もあったり、無線機を搭載しているところもあります。

そうであれば、検定途中でも検定員が受検者に声をかけて、減点超過で検定中止とすることが可能です。

しかし、私の勤務する教習所は、

  • 採点塔からの定点観測による採点
  • バイクに無線機などは搭載されていない

ですから、途中で検定を打ち切ることが実質不可能です。

このような教習所の場合は、とりあえず最後まで走りきってもらって、その後のワンポイントアドバイスのときに不合格を告げることになります。

理由2:スラロームや一本橋での著しいミス

ご存じの方も多いと思いますが、二輪検定の課題の中には、規定のタイムをクリアしなければならないものがあります。

大型二輪普通二輪
スラローム7秒以内8秒以内
一本橋10秒以上7秒以上
波状路5秒以上実施しない

スラロームや一本橋は、パイロンに接触したり、脱輪したりすると、危険行為といって試験は中止になります。

しかし、規定の秒数をクリアできなくても(例えば普通二輪の人が一本橋を5秒で通過した)、危険行為をしなければ、試験は継続できます。

ただ、その秒数が規定の秒数より著しく遅い(速い)場合は、そこだけでかなりの減点になってしまい、他の減点と合計すると合格が厳しくなる場合があります。

  • 大型二輪で一本橋が6秒台だった
  • 普通二輪でスラロームが12秒かかってしまった 等々

卒業検定はとても緊張しますから、なかなか日頃の教習のようなタイムは出ないかもしれません。

事実、検定終了後の教習生の人は、こんなふうな感想を漏らす人も多いものです。

緊張しすぎて、一本橋はニーグリップどころではなかったです。

スラローム、怖くていつもみたいに突っ込めませんでした。

これには、普段の教習から、規定のタイムプラスαを意識して練習することが求められます。

私の勤める教習所では、以下の目標を定めて教習生の人に目標を持って、各課題に取り組んでもらっています。

大型二輪普通二輪
スラローム6秒前半6秒後半から7秒
一本橋12秒以上8秒以上
私の勤める教習所の目標
ひろくん
ひろくん

規定のタイムより厳しめのタイムを、練習では目標にしています!

理由3:二輪特有のミスの積み重ね

四輪車の検定に比べると、二輪の検定では次のミスが目立ちます。

  • ふらつき
  • エンスト
  • 合図不履行
  • 安全不確認

当たり前のことですが、二輪車はその名の通り、タイヤが二つしかありませんから、四輪車に比べるとふらつきが多くなります。

それから、発進ギアの間違いによるエンスト(いわゆるセカンド発進)や、合図不履行、いわゆる合図のミスも二輪の検定では多く見受けられます。

また、バランスを取ることに気を取られ、安全確認を忘れたり、安全確認のタイミングが遅れたりといった安全不確認も散見されます。

これらのミスは、技能検定員として二輪の検定を担当すると、よく見受けられるミスになりますから、普段の教習から意識して練習してください。

理由4:最後の最後でのミス

卒業検定は、最後エンジンを切って降車するまでを採点しています。

そのため、合格点ギリギリで発着点に戻ってきて、最後の最後で以下のようなミスをすると、完走しても不合格になる場合があります。

  • 降車の際にエンジンを切り忘れる
  • 降車の際にふらつく
  • 降車の安全確認を忘れる
  • エンストする
  • 発着点の駐停車方法のミス

最後の最後まで油断しないように気をつけてください。

【まとめ】でもやっぱり完走を目指そう!

今回は、バイクの検定において、完走しても合格が保証されているわけではない件についてまとめました。

しかし、四輪の検定に比べると、バイクの検定は、パイロン接触や転倒、脱輪といった危険行為のために、途中で中止になってしまう確率が高いです。

ですから、走りきっても合格とは限りませんが、やはりバイクの検定で目指すは、やっぱり『完走』なのです。

当たり前のことですが、完走しなければ合格の可能性は0な訳ですから、バイクの検定は、何はさておきしっかりと走り切ることを心がけましょう。

最後まで読んでいただいて、本当にありがとうございました。


バイクの教習や検定は緊張するものです。空き時間を有効活用して気分転換しましょう。

コメント

タイトルとURLをコピーしました