運転免許

【二輪免許】バイクの指導員が教える急制動(急ブレーキ)のたった2つのコツ

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みなさんこんにちは、教習指導員のひろくん(@hirokun_index)です。

このブログは、自動車教習所の困りごとについて解説しています。

急制動が大の苦手です。

なにかコツはないでしょうか?

大丈夫ですよ。今回の記事は、二輪免許のときにスラロームや一本橋と並んで緊張するポイントである急制動について成功率を高めるコツを現役教習指導員が解説しています。


二輪免許にもいろいろあります。

これから二輪免許を取ろうと思っている人にはこんな記事もどうぞ。

小型限定二輪免許も急制動の課題はこなさなければなりません。

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急制動とは

(注)下表にあるように小型二輪は30km/h

急制動とは、定められた速度で走り、定められた制動開始地点でブレーキをかけ始めて、定められた停止位置までに停止をしなければならないという課題です。

車種速度停止距離
大型二輪
普通二輪
40km/h以上11メートル
小型二輪30km/h以上8メートル

スラローム、一本橋とこの急制動が、二輪の検定で緊張する課題三羽ガラスではないでしょうか?

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急制動での2大ミス

急制動でやってはいけないミスは次の2つです。

  • 区間超過
  • 転倒

区間超過とは、定められた停止線を超えてしまうことです。転倒は、文字通り転ぶこと。いずれの場合も検定が中止になってしまう危険行為です。

卒業検定のときに、急制動で不合格になる人のほぼ100パーセントの人が、どちらかのミスをして不合格になっています。

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急制動で失敗する原因とは?

では、なぜ区間超過や転倒といった失敗に至ってしまうのでしょうか?

間近で教習生の人の教習や検定の様子を見ていると、その原因は2つあることがわかります。

①助走の速度が速すぎる

まずは、助走の速度が速すぎることです。教習中、検定中は、われわれ指導員は教習生のバイクのスピードメーターを目にすることができません。ですから具体的に1km/h単位で速度を把握することはできません。

しかしながら、エンジン音を聞いたり移動スピードを見ていると明らかに速度が出すぎているのです。

例えば普通二輪や大型二輪は40km/hでよいのに「こりゃどうみたって45km/hは出ているな!」といった具合です。

そうするとどういう現象が起きるかというと…。

  • 速度が出すぎていると、無意識に身体が反応していつもより強めのブレーキをかけてしまい前輪がロックして転倒する。
  • 強くブレーキをかける勇気のない人は、規定の線で止まりきれずに区間超過してしまう。

こういう負の連鎖が起きてしまうのです。

②制動開始時期が遅れている

そしてもう一つの原因が、制動開始、つまりブレーキのかけ始めが遅れてしまっていることです。

制動開始が遅れるとどういった現象が起きるかというと…。

  • 制動開始が遅れると、無意識に身体が反応していつもより強めのブレーキをかけてしまい前輪がロックして転倒する。
  • 強くブレーキをかける勇気のない人は、規定の線で止まりきれずに区間超過してしまう。
ひろくん
ひろくん

そう。助走速度の速すぎと同じ現象が起きてしまうのです。

ブレーキのかけ方以前の問題

そう、お気付きのとおり急制動成功のコツはブレーキのかけ方以外に原因があることがほとんどです。

ひろくん
ひろくん

教習生のほとんどはブレーキのかけ方に全く問題なしです。

ほとんどはそれ以外の問題なのです。

ブレーキの使い方、かけ方のコツは現場の指導員がしっかり指導してくれると思いますので、その指導を遵守しましょう。

大切なことなので再度繰り返します。急制動成功のコツはたった2つです。

  • 助走の速度づくりをデリケートに
  • 制動開始時期が遅れないように

まとめ:急制動は雨天時は超ラッキー

みなさんいかがでしたか?

今回は、急制動について取り上げました。

指導員の肌感覚ではありますが、スラロームや一本橋ほど検定中止になる人は多くはないものの、やはり前述したとおり検定中止になる人が一定数いる緊張する課題ではあります。

ちなみにスラロームや一本橋に関してもそのコツを記事にしていますので、どうぞ参考にしてください。

そして最後にもう一つだけアドバイスを。

これは、技術論というよりは精神論になりますが、雨のときはより緊張するかもしれませんが決して悲観的にならないようにしましょう。

急制動については、雨が降ったら超ラッキーコンディションです!

なぜなら、停止限界線が3メートル伸びるからです。

例えば、普通二輪や大型二輪であれば乾燥路面では②の11メートルラインが目安となりますが、湿潤時は③の14メートルになるんですから。

雨天時も②の11メートルラインで止まりなさいと言われたら緊張しますが、停止限界線が伸びるのですからどうか安心してください。

今回の記事を参考にすれば、急制動は実は超簡単にクリアできる課題です。どうぞがんばってください。

最後まで読んでいただいて、本当にありがとうございました。


実は、急制動よりも大切ことがあります。

コメント

  1. より:

    初めて拝見させていただきました。

    読んだ感想として教習を上手くこなす
    検定に合格するような書き方が散見されます。教習所の教習では公道走行が無いので公道で役立つ操作程度の乗り方になってしまいがちなのではないでしょうか

    一番違和感を覚えたのは

    「教習生のほとんどはブレーキのかけ方に全く問題なしです。

    ほとんどはそれ以外の問題なのです」

    ABSがついているか分かりませんがバイクの操作において最も難しいのはブレーキ操作ではないかとつくづく感じています。

    急制動教習の本質を指導員が理解していないだけでは無いでしょうか

    • ひろくん ひろくん より:

      歴さんはじめまして。

      コメント本当にありがとうございます。
      確かに歴さんのご意見、ごもっともです。

      急制動という課題の目的からすると、本記事は検定合格のテクニックと言われても仕方のない書き方に終始しています。それは、検索流入によるアクセスを期待するブログの性質上、本記事が、急制動が苦手、また恐怖心がある人を対象にしており、その方々の急制動に対する不安感を少しでも和らげたい、拭いたいという目的があるからです。

      もちろん、二輪に限らず、我々教習指導員は、ふだんの教習業務が「検定のための教習」に陥らないように気をつけています。

      特に二輪教習の場合、歴さんのおっしゃるとおり、路上教習がありませんからなおさらです。その中でも原付免許や普通免許を持っておらず、本当に路上走行の経験がない教習生の人であれば、より実際の道路を意識した声掛けや指導を心がけています。その中で、技能検定に合格しないと免許にならないという現実もあり、優良な初心運転者の育成とのはざまで、日々葛藤、工夫しながら教習業務を行っています。

      歴さんのご意見を参考に、本記事のリライトも含め、「教習=検定のためのテクニックの練習」といった誤解を与えないような記事作りをしていきたいと思っています。
      貴重なご意見ありがとうございます。

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