こんにちは、教習指導員のひろくん(@hirokun_index)です。
このブログは、自動車教習所の困りごとについて解説しています。
どうして検定ってこんなに緊張するの?
運転経験があっても試験となるとさすがに緊張するなあ。
今回は、本番の検定ではとてつもない緊張感のために思わずしてしまう凡ミスについてまとめています。
多くの教習生にとって、教習所での技能検定はとても緊張するものです。かくいう私自身も、免許を取得したときはものすごく緊張したのを昨日のように覚えています。
そして現在、検定業務を担当していると、受検者の方はものすごく緊張した表情をされていて、その緊張感がこちらにまでひしひしと伝わってきます。
その緊張のせいか、ふだんの教習ではあまりしないようなミスをする姿もよく目にします。
この記事では、検定でありがちな凡ミスについてまとめていますので、それを反面教師に検定合格を目指してくださいね。
検定員としてよく見かける凡ミスとは?
古今東西、今も昔も教習所で受ける運転の試験、いわゆる技能検定は緊張するものです。
その技能検定は、100点満点からの減点方式で、70点以上が合格です。
100点で合格する人はいるんですか?
100点で合格する人はほぼ皆無です。
少なくとも、技能検定員歴10年の私が過去から現在において100点をつけたことはありません。
やはり、緊張のせいか、どんな強心臓の受検者でも大なり小なりミスをしてしまうものです。
ですから、ふだんの教習がとても大切になります。教習でできないことが、検定でできるはずもありませんから。
逆に、教習ではできていたことが、緊張のせいで本番の検定ではできなくなるということは多々あります。
もちろん、ミスをしたくてミスする人はいませんが、ふだんの教習から正確さに欠けたり、雑さが目立つ人は検定でもミスをしがちです。
以下の記事も参考にして、教習1時間1時間を大切にしてくださいね。
では、検定でありがちな凡ミスについて見ていきます。
①シートベルトのつけ忘れ
意外と多いのがこれ。
教習のときは、もしシートベルトをつけ忘れていても注意されて終わりなのですが、検定では減点対象になります。
シートベルトだけでなく、検定においてはシート調節やミラー調節といった運転前の準備についても採点しています。
そのつもりで、教習のときから、運転席に座ったら次の手順をルーティン化しましょう。
- シートの調節
- ミラーの調節
- シートベルトの着用
また、ミラーの調節をしたあとにシート調節をする受検者もまま見られます。
これでは、ミラーの見え方が変わってしまうためにミラー調節を忘れたと取られて減点になります。気をつけてください。
②ハンドブレーキのもどし忘れ
これもとても多いです。
検定開始時、発着点(スタート地点)から発進するときや、卒業検定の場内課題で駐車が完了したあとリスタートするときなどに起きるミスです。
他愛もないミスなのですが、これもしっかり減点されてしまいますので気をつけてください。
③合図のつけ忘れ
これは、特に修了検定(場内での試験)で多いミスです。
路上と違い、場内は狭いために検定コースも右左折が連続しますから、ハンドル操作などに気を取られ、ついついウィンカーをつけ忘れてしまうというミスが目立ちます。
④合図のもどし忘れ
同じ合図のミスでも、合図の消し忘れは路上でも散見されます。
特に路上では、合図の消し忘れはとても危ないので、我々技能検定員はすぐに注意を与えます。
合図を消してくださいっ!
すると、こんな風におっしゃってくださる方もいます。
教えていただいてありがとうございます。
ミスをしているのを教えたわけではありません。周りの交通の迷惑になるので注意をして減点したのです。
合図のミスは、検定上は大きな減点にはなりませんが、積み重なると合格が厳しくなる場合もあるので正確な合図を履行してください。
⑤信号無視
これは、凡ミスという言葉では片付けられない危険行為(一発中止のミス)です。
以下の記事でも書いていますが、緊張で信号の変わり目に気づかないパターンが多いです。
また、卒業検定だけではなく、修了検定でもこの信号無視はよく見られますので注意が必要です。
⑥右側通行
これも前述の信号無視と同じで、検定が一発で中止になってしまう項目です。
特にコースが複雑な場内の検定で多いミスで、二輪の卒業検定でも時折見られます。
しっかりコースを覚えて検定に臨んでいても、いざ試験が始まると緊張で頭が真っ白になり、せっかく覚えたコースが飛んでしまっている人も多いです。
しかし、検定においては道順の指示は検定員がしますから、たとえコースがわからなくなっても決して慌てないようにしましょう。
検定は道順を覚えるための試験ではありませんから。
⑦ハンドブレーキをかけ忘れ
これは、最後まで走りきって、降車するときのミスです。
技能検定は、エンジンを切って降りるまでをすべて採点していますから、走りきって発着点に戻ってきたとしても最後まで気を抜かないようにしましょう。
⑧エンジンを切らずに降車
これも先程のハンドブレーキのかけ忘れと同様多いミスです。
実際は、エンジンを切らずに降りようとした時点で注意を与えて減点します。
これらの降車時のミスが引き金になって、検定に不合格になってしまうこともあるので十分に注意しましょう。
まとめ
信号無視や右側通行は、危険行為といって検定が一発で中止になってしまう行為ですからうっかりでは済まされません。
しかしそれ以外のうっかりミスは、特に乗降時のミスが多いことに気づかれた人も多いと思います。
技能検定は、走行時だけではなく、車に乗るときから降りるときまですべてを採点しています。
そのことを決して忘れずにふだんの教習でも乗降時も慌てず落ち着いて丁寧さや正確さを心がけてください。
そうすれば、この記事で紹介した凡ミスをすることなく検定を終えられるはずです。頑張ってください。
また、以下の記事では、検定時の緊張を少しでも和らげる方法についても解説していますので、参考にしてくださいね。
最後まで読んでいただいて、本当にありがとうございました。
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