こんにちは、教習指導員のひろくん(@hirokun_index)です。
このブログは、自動車教習所の困りごとについて解説しています。
卒検でエンストしてしまいました〜。大丈夫でしょうか?
今回は、特に卒業検定におけるエンストは、修了検定(場内の試験)に比べて、より注意しなければならない理由などについて解説します。
特に、教習を始めたての人は必ずと言ってもいいほど練習のときにエンストしてしまいます。
これはMT免許の人は絶対に通る道ですから、教習のときのエンストは全く問題ありません。むしろ、ミスしてエンストする経験をたくさんしておいてほしいです。
けど、エンストしたら先生に怒られそうなんですけど。
もしその程度で怒る指導員なら、さっさと担当変更です。
ただ、当たり前のことですが、やはり修検や卒検といった技能検定のときには、やっぱりエンストはしたくないミスになります。
- この記事のポイント
-
- エンストの原因を知って、その対処法を知ろう!
- 修検はまだ良いが、卒検ではできるだけエンストしたくないその理由とは?
エンストの原因
慣れないせいかエンストを繰り返してしまいます。
教習指導員として延べ数万人の助手席に座ってきて、教習生の運転を観察していると、おおむねエンストの原因は3つあることがわかります。
- 緊張
- クラッチの上げ方
- アクセル不足
一つ一つ深堀りしていきます。
①緊張のため
絶対エンストしないようにするぞっ!!!!
またあとで説明するのですが、特に修検においてエンストは、それが致命傷となるような大したミスではありません。
しかしながら、上記のように絶対エンストしないようにという気持ちが強すぎて、力が入り過ぎていたり、身構えすぎていたりするとエンストが発生しやすくなります。
初心者なんだからエンストなんてして当たり前ですよ!
まずは、初心者なんだからエンストしたって問題ないくらいのおおらかな気持ちで教習に臨みましょう。
②クラッチの上げ方に問題がある
これは、上記の「緊張」も相まって起こるミスなのですが、クラッチ(左足)の上げ方が雑になってしまうとエンストが発生しやすくなります。
この原因はおおむね、
- 他の操作に気を取られ、左足に意識がいってないパターン
- 素早く手間取らないように発進しようとして、つい左足が雑に上がってしまうパターン
の2つです。
特に、場内教習においては、慌てず多少時間がかかっても良いので、ゆっくり左足を上げるようにしましょう。
また、エンストが発生しやすい状況として、
のときが多いです。
ですから上記のエンストが発生しやすい状況をあらかじめ念頭において、こうした状況のときはエンストしないようにと自分に言い聞かせるようにしましょう。
③アクセル不足のため
クラッチの上げ方とともに気をつけなければならないのが、アクセル不足のエンストです。
おおむね、
- ハンドル操作に気を取られる場面
- アクセルを踏み過ぎないようにと加減し過ぎ
の2つが原因です。
特に我々指導員が、
発進のときのアクセルの量は、タコメーターを見て、だいたい2,000回転くらいに調節しよう!
などと指導するせいで、逆にアクセルを踏みすぎないように加減しすぎるあまり、アクセルをほとんど踏まないままクラッチを上げるのでエンストしてしまうパターンが多いです。
特に慣れるまでは、2,000回転とか、アクセルを踏みすぎないようにとか意識しすぎないように、しっかりアクセルを踏んでからクラッチを上げるようにしましょう。
検定のときのエンスト対処法
では、それでももし検定のときにエンストしてしまったらどうすればよいのでしょうか?
①修検のときはとにかく慌てない
エンストは、場内試験、路上試験ともに1回は減点がありません。
じゃあ、2回以上やると減点なんでしょ?
もちろん減点にはなるんですが、教習生の人が思っているほど大きな減点はありません。
なぜなら、エンストが即、交通事故に直結するようなミスかというと、そうではないからです。
エンストよりも大切なことがたくさんあります。
- 安全確認
- 合図
- 右左折時の左寄せや右寄せ
とにかくエンストに一喜一憂することなく、他にやるべきことを確実に正確に行うことに集中しましょう。
もしエンストしてしまっても決して慌てず落ち着いてリスタートすれば良いだけです!
②卒検のときは複数回エンストしないように注意
路上での試験も、基本的には、場内試験と同じように慌てず落ち着いて対処しましょう。
特に、路上での試験ですから、
エンストしちゃった。どうしよ、どうしよ〜、あわわわわぁ。
などと言っていると後ろの車の迷惑になってしまいます。
後ろの車の人も教習所で緊張しながら免許を取得したのですから、多少エンストでもたついてもおおむねおおらかに大目に見てくれます。
ですから、とにもかくにも焦らないように、すぐにエンジンを掛け直して、落ち着いてリスタートすることだけ意識しておいてください。
ただ、気をつけなければならないのは、場内試験と違い路上試験はできればエンストは1回までにとどめたいものです。
というのも、エンストは、場内試験と路上試験で減点数が異なるからなのです。
エンストしたくてする人はいませんから、複数回しないようにと言われてもなかなか難しいことではあるのですけどね。
ふだんの路上教習からエンストには最新の注意を払って練習するよう心がけてください。
まとめ
今回は、エンストについて取り上げた記事でしたがいかがでしたか?
前述した通り、エンストをしたくてする人なんて一人もいませんから、教習中完璧にエンスト0にするのは難しいかもしれません。
ただし、今回の記事で、エンストの原因や対処法を知ってもらうと、少しは気が楽になってエンストしにくくなることでしょう。
とにかく、エンストしても慌てず落ち着いて対処するよう心がけてふだんの教習、そして検定に臨んでください。
どうしても、MT車の運転がうまくいかない人は、AT車に変更することもできますし、あとから限定解除することもできますから安心してくださいね。
最後まで読んでいただいて、本当にありがとうございました。
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