みなさんこんにちは、教習指導員のひろくん(@hirokun_index)です。
このブログは、自動車教習所の困りごとについて解説しています。
教習所のクランクが大の苦手です。
なにかコツはないでしょうか?
今回は、第一段階の教習でも最難関の課題であるクランクの攻略法についての記事になります。
修了検定についてはこんな記事も書いています。
また、修了検定に合格した人は仮免学科試験が控えていますよ。
学科試験で思うように合格点がでない人の特徴について書いています。
クランクとは?
クランクとは、直角のまがりかどが連続する道路のことで、第一段階(場内)の教習の中でも最難関の課題の一つです。
実際、クランクでは、修了検定のときも脱輪や接触で検定中止となる人が多く、受検者にとっては最も緊張する場所の一つではないでしょうか?
私のクランク指導法
まずは、出たとこ勝負でクランクに行ってみよう!!
私の場合は、一応指導員の模範走行を助手席で見てもらったうえで、まずはなんの助言もせず、いきなりクランクを自己流で通ってもらいます。
先生!何も教えてくれないんですか?
いきなりクランクは無理でしょ!?
最初はみんな焦ったりオロオロしたりするのですが、なぜそんな意地悪な教習をあえてするのかというと、
5人に1人くらいは、何も言わなくても初めてのクランクもなんとか通過できてしまうからなんです。
要は、センスのある人は、特段指導員が何も助言しなくても感覚でクランクを通過してしまうのです。
思ったほど難しくなかったし!
センスでクランクを通過できてしまう教習生の人は、修了検定で万が一にもクランクで失敗しないように、保険のつもりでこの記事を読んでいただくと、きっと参考になると自負していますが…。
きっとこの記事にたどり着いてないですよね?
この記事にたどり着いた人はクランクが苦手(なはず)
クランクでポールに接触しそうになって補助ブレーキされました。
僕ってセンスがないんでしょうか?
決して間違っていただきたくないのは、クランクが通過できないからといってセンスがないと言っているわけではないということです。
それが普通ですから安心してください。
そして、前述したとおり、センスでクランクをかんたんに通過してしまうような教習生は、100パーセントこのページは見てはいないし、たどり着いてもいないでしょう。
おそらくこの記事にたどり着いたあなたは、クランクを苦手にしていると拝察します。
想像してみてください。実際の教習で、大の苦手のクランクを走行中、助手席から教習指導員にあーだこーだいろいろと言われても余裕がなくて左耳から右耳にスルーじゃないでしょうか?
正直言うと、クランクを通るコツは、速度、目線、ハンドルをきるタイミング、微速調節(特にMT車の場合)といった具合に、たくさんあります。
でも、クランクが苦手な人があれもこれもすべて意識して通過してみましょうというのは土台無理な話です。
ですから、細かいクランクの通過方法の指導は、実際のみなさんの運転を助手席で観察している現場の指導員におまかせするとして。
今回の記事ではたったひとつだけ、クランク通過の成功率を高めるコツをアドバイスさせてください。
クランク通過の成功率アップは通行位置にあり!
修了検定においてクランクでポール接触や内輪差による脱輪で検定中止になる人のほぼ100パーセントが中途半端な通行位置が原因です。
逆を言うと、クランク進入時、内輪差を意識した通行位置をきちんと通ることができれば、脱輪や接触の可能性は格段に低くなるということなのです。
右のまがりかどにさしかかる前
次の写真を見てください。
右のまがりかどにさしかかる前には必ず左のサイドミラーを見て、自分の通行位置が正しいか確認してください。
赤色で着色しているように、縁石と車体との間の隙間が少なければしっかり左に寄ることができている証拠です。
一方次の写真は、左に寄り切れていない写真です。
赤い着色部分の幅が広いということは、道路の左端に寄り切れていないということになります。
左のまがりかどにさしかかる前
今度は左のまがりかどにさしかかる前です。これは右のサイドミラーを見て自分の通行位置を確かめましょう。
まずは、お手本の写真から。
一方悪い例の写真は次のとおりです。
やっぱり左サイドミラーの見え方と同様、赤の着色部分が幅広だと、道路の右端に寄り切れていないということになります。
通行位置が定まらないと思ったところでハンドルが切れない
でも、なぜ通行位置がそんなに大事なんですか?
すでにクランクを技能教習で通った人は、その時に、まがりかどを曲がり始めるときのおおよそのハンドルを回し始めるタイミングについて習っているはずです。
例えば、右のまがりかどを通過しようとする場合、内輪差の影響を受けにくくするために、できるだけ道路の左端によっておかなければなりません。
しかし道路の左端に寄り切れていないと、指導員に習ったポイントではハンドルを回し始めることができないのです。
なぜなら、そのポイントでハンドルを回し始めると右の後輪が内輪差の影響で内側の縁石に乗り上げて(または落輪して)しまうからです。
となると、ハンドルを切るタイミングが遅れてしまって、今度はまがりかどの外側にあるポールに接触してしまいます。
なるほどなるほど。
大切なことなのでもう一度言います。
修了検定においてクランクでポール接触や内輪差による脱輪で検定中止になる人のほぼ100パーセントが中途半端な通行位置が原因です。
ですからクランクコースに進入していくときは、とにかく通行位置をきちんと決めることだけに集中してみてください。
まとめ:しっかり担当指導員のアドバイスを聞こう!
さていかがでしたか?
クランク攻略の基本は、あたりまえですが、助手席の指導員のアドバイスにしっかり耳を傾けることです。
クランクがうまくいかない人の場合、我々指導員はあの手この手、手を変え品を変え、いろんな表現を使って、横からありとあらゆるアドバイスをします。
ただ、それら全てに気を配りながらクランクに臨むことは、運転に余裕のない人にとっては正直難しいです。
ですからそんなときに、今回の記事を思い出してみてください。たった一つ、とにもかくにも通行位置だけに気を配ってみてください。
そうすれば、案外すんなりクランクを攻略できるかもしれませんし、たとえ、その時はうまく行かなかったとしても、その気持ちを忘れずにクランクを何度も通過するうちに、成功率は必ず高まります。
陰ながら応援しています。頑張ってください。
もし、今回の記事で分かりにくい表現等ありましたら遠慮なくお問い合わせくださいませ。
最後まで読んでいただいて、本当にありがとうございました。
修了検定において大きなミスはご法度です。
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