こんにちは、教習指導員のひろくん(@hirokun_index)です。
このブログは、自動車教習の困りごとについて解説しています。
いよいよ検定が迫ってきました。
めちゃくちゃ緊張するのですがどうすれば良いのでしょうか?
本記事は、技能検定のことを考えただけで、すでに緊張してくるといういわゆる「過緊張」な人向けに、おすすめ本を紹介します。
教習所において「技能検定」と「緊張」は切っても切れない関係で、99.9パーセント受検者の方は緊張します。
そんなときに、とても参考になるのが、今回紹介する「いい緊張は能力を2倍にする」です。
もっともっと早くこの本に出会っていたら良かったと思える名著です。
特に、
といった、超緊張イベントを控えた教習生にとっては、確実に緊張を味方につけることのできる内容になっています。
また、学生の方は、今後社会人として仕事をしていく上でも参考になる緊張緩和法が多々掲載されていますので是非読んでみてください。
「いい緊張は能力を2倍にする」とは?
「いい緊張は能力を2倍にする」は、作家の樺沢紫苑(かばさわしおん)さんの本です。
樺沢紫苑さんは、作家でもありますが精神科医でもあるので、医学的見地から緊張のメカニズムを解き明かしてくれます。
その上で、対症療法ではなく、根治療法が示されていて、緊張下においても最高のパフォーマンスを発揮できるような方法、考え方が多数紹介されているのです。
表紙はお硬いですが、中身はとても読みやすく平易な文章で書かれています。
自動車教習所の技能検定だけではなく、学生の方は今後の社会人生活の中でも緊張する場面において役立つ内容ですから、この機会にぜひ読んでみてください。
以下、内容をかいつまんで紹介します。
①緊張は敵か味方か?
そもそも今まで生きてきた中で、緊張したことがない人のほうが少数派ではないでしょうか?
例えば、自動車教習所の技能検定では、9割9分の受検者が緊張しています。
ときおり、検定のとき全く緊張しなかったという人もいらっしゃらないことはないですが、「全然緊張しなかった」というのは、にわかには信じがたいくらいです。
ですから、ほとんどの人は、「自分は緊張しやすいほうだ」と感じているのではないでしょうか?
そう考えると、そもそも緊張するというのは正常で、決して悪いことではないということが分かります。
つまり、緊張は敵ではなく味方であること。そしてこのことを知っておくだけでもパフォーマンスが上がることを著者の樺沢さんは説いています。
②適度な緊張が必要
例えば、オリンピックや世界大会といった大舞台で世界記録が出やすいのは、「緊張」が追い風になっているからだと樺沢さんはおっしゃっています。
つまり、「適正な緊張」は逆にパフォーマンスを向上してくれるということになります。
ですから、修了検定や卒業検定といった技能検定の場面でも、緊張することで逆に集中力が増し、ミスの少ない普段どおりの運転ができるのです。
いや、でも私は検定のときに思いっきりミスってしまいましたよ!
それは、良い緊張ではなく、「緊張しすぎ」のせいかもしれません。
つまり、味方となる緊張は「適正な緊張」であって「緊張しすぎ」なのは逆に我々の敵となってしまう可能性があるのです。
③無理にリラックスする必要はない
さらに樺沢さんは、無理にリラックスする必要がないともおっしゃられています。
スポーツと同じように、リラックスし過ぎもかえってテンションが上がらない状態となりパフォーマンスが低下するのだそうです。
じゃあ、検定で緊張しても何も問題ありませんね。
ですから、自動車教習所の技能検定においても、しっかり緊張して臨めばよいのです。
④緊張の原因は3つ
精神科医である樺沢さんは、緊張の原因は、
- 交感神経が優位
- セロトニンが低い
- ノルアドレナリンが高い
の3つであると断言しています。
そして、それぞれの緊張の原因に関して、医学的かつ具体的な戦略をレクチャーしてくださっています。
⑤副交感神経を優位にする
「夜の神経」と呼ばれる副交感神経を優位にするとリラックスできるのだそうで、そのためには、
- 深呼吸
- 筋肉をほぐす
- 笑顔を作る
が大切になるとのこと。
この本では、具体的な呼吸法や運動法などについて解説されていますので、是非読んで実践してみてください。
私も、通勤途中の車中で、この本で教わった呼吸法や笑顔を作ることを実践しています。
⑥セロトニンを高める
また、「癒しの物質」と言われるセロトニンを高めると緊張が緩和されるそうで、
- 朝日を浴びる
- 朝食をとる
といったセロトニン活性法が紹介されています。
つまり、規則正しい生活習慣が大切になるわけですね。
最低でも、技能検定前夜は徹夜せず、しっかり睡眠をとり、朝早起きして検定に備えるといった準備が大切だということですね。
⑦ノルアドレナリンをコントロールする
「原始人が猛獣と出会ったときに発生する脳内物質」がノルアドレナリンだそうです。
このノルアドレナリンが過剰に分泌されると、逆に過緊張になりパフォーマンスが低下するために、適正な分泌量に持っていく必要性を樺沢さんは説明しています。
恐怖や緊張や不安は先天的なものでなく、学習によって後発的に生じるため、過去の経験と照らし合わせて「大丈夫だろう」と思えた場合緊張しないのだそうです。
そのために、
- 徹底した準備(予行演習)
- イメージトレーニング
- 正しい情報を集める
ことで、緊張が緩和されるとこの本は説明しています。
つまり、技能検定の場面においては、
- しっかりコースを覚え込む
- 頭の中で何度もそのコースを走る
- 教習中や検定当日わからないことや疑問点は指導員にしっかり質問して解決しておく
といった対処が必要となるわけです。
Kindle Unlimitedとは?
といった具合に、「いい緊張は能力を2倍にする」は、自動車教習所の技能検定など緊張する場面において大いに役立つ内容になっています。
ちなみに、Kindle Unlimitedの30日間無料体験を利用すると、無料で読めますので、この機会に是非読んでみてください。
そもそもKindle Unlimitedとは、Amazonが運営する200万冊以上が読み放題の電子書籍サービスです。
読書が好きで月に1~2冊本を読む人であれば、十分にもとが取れるコスパ最高のサービスで、私も自己研鑽のために愛用しています。
まとめ
いかがでしたか?
この樺沢さんの著書は、修了検定や卒業検定だけでなく、緊張する場面が多々ある教習所生活に落とし込むことのできる内容がたくさんあります。
現在自動車教習所に通っている、またはこれから教習所に通おうと思っている人は、是非参考にしてみてください。
また、この本を参考に、技能検定において緊張を緩和するには、普段の技能教習どのようなことを心がけるべきかについても以下の記事でまとめています。
最後まで読んでいただいて、本当にありがとうございました。
今回紹介した「いい緊張は能力を2倍にする」は運転の試験をたくさん受けなければならない教習指導員にもおすすめです。
それにプラスして、以下の記事も参考にどうぞ。やはり教習指導員にとって必須のアンガーマネジメントについての書籍を紹介しています。
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