こんにちは、教習指導員のひろくん(@hirokun_index)です。
このブログは、自動車教習の困りごとについて解説しています。
教習所の先生になりたいです。
心がけるべきこととかありますか?
教習のとき、先生にめっちゃ怒られました。
なんで教習所の先生ってあんな怒るの?
本記事では、教習指導員という仕事とは切っても切り離せない「怒り」にフォーカスした記事になっています。
もちろん教習指導員だけではありませんが、どうしても仕事の性質上、
- イライラしたり
- 声を荒らげそうになったり
- 感情的になってしまったり
といったことが多いものです。
ですから、社会人として、一教習指導員としてそうした怒りの感情をコントロールしなければなりません。
そんなときに出会ったのが「アンガーマネジメント」という言葉でした。
本記事は、そのときに参考にしたおすすめ本を含め、それらで得た知識を教習業務でどのように生かしているのかをまとめています。
- 現役教習指導員
- 教習指導員を目指す人
だけではなく、
- 今教習所に通っているこれから社会人になる学生さん
にも参考となる記事になっていますので、どうぞご覧ください。
教習指導員の仕事はストレスフル
教習指導員に限ったことではありませんが、基本的に人相手の仕事は、いくら好きといえどもなかなかストレスフルです。
筆者自身は、40代半ばを過ぎ、年齢を重ねたてきたり、今回紹介するアンガーマネジメント関連の本で自己啓発したりして怒りやイライラは若い頃よりは少なくなりました。
しかしながら、そうは言っても私は聖人君子ではありませんから、
- 名前を読んでも返事すらしない教習生
- 学科を一切勉強しない人
- 平気で寝坊や遅刻してきて謝りもしない人
- 親に教習代金を出してもらっているのにやる気のかけらもない人
- 理不尽なクレームの電話対応
- 路上教習中のあおり運転の被害
- 検定業務での受検者の選別
といった対人関係に、いまだに、ストレスや怒りを溜めることも多々あります。
ただ、最近の自動車教習所はサービス業の側面も大きくなっています。(というよりもはやサービス業)
旧態依然とした昭和の厳しい教官のように傍若無人に振る舞うことができれば、ストレスも溜まらないのでしょうが、それでは令和の時代を生き残っていけません。
それに加え、これも教習指導員に限ったことではありませんが、日常生活においても、
- 子育て
- 親の介護
- 夫婦関係
- 経済的問題
といった諸問題を抱えるようになります。
正直、教習業務に気乗りしない時もありますが、それでも教習生あっての我々指導員ですから、教習を投げ出すわけにもいきません。
教習せずに少し一人になりたいと思うような精神状態のときも正直ありますが、そんな状態のときの教習では、怒りやイライラが抑えられずに、
- ついつい教習生に対する口調がきつくなったり
- ぶっきらぼうになったり
する自分に辟易することもあります。
ですから、教習指導員にとって「アンガーマネジメント」の技術・技法は、身につけるに値する自己啓発の一つであると言えるのです。
指導員が読むべきアンガーマネジメント本3選
そこで、私自身がアンガーマネジメントを学ぶ上で参考にした書籍を見てください。
今回は、AmazonのKindle Unlimitedで読むことのできるアンガーマネジメント本を3冊紹介します。
そもそもKindle Unlimitedとは、Amazonが運営する200万冊以上が読み放題の電子書籍サービスです。
読書が好きで月に1~2冊本を読む人であれば、十分にもとが取れるコスパ最高のサービスで、私も自己研鑽のために愛用しています。
教習指導員に限らず、これから社会に巣立っていく、現在教習所に通っている学生の方々も参考にして頂けると嬉しいです。
①「怒り」が消える心のトレーニング
日本アンガーマネジメント協会代表理事である安藤俊介氏の著書。
図解やイラストが豊富でとても読みやすく、また、大事なポイントは青太字で書かれていてわかりやすさはピカイチです。
アンガーマネジメントを、
- 怒りを抑える「対症療法」
- ムダに怒らなくなる考え方を身につける「体質改善」
の2つの観点から、具体的かつ効果的なアンガーマネジメントの実践方法をレクチャーしてくれています。
特に、この本の内容を、私が教習業務に落とし込んでいることは3つあります。
- 私が実践しているアンガーマネジメント
-
- 怒りを10段階評価してみる
- 教習生を「さん」づけで呼び、白手袋も常にきれいなものを用意
- 適度な運動と控えめな飲酒
まず、技能教習中にイラッとしたことや少し怒りを覚えたときに、その怒りを10段階評価してみるというのを習慣化しています。
すると教習中の怒りは、だいたい1〜2で、大した怒りではないことに気づき、怒りが抑えられます。
また、以前は教習生が男の子の場合、「○○君」と君付けで呼んでいましたが、「○○さん」とさん付けで呼ぶようにし、丁寧な言葉づかいを意識しました。
また、業務中使用する白手袋も常に真っ白のきれいなものを着用して、身体や心を整えるようにしました。
そうすることで少し怒りが抑えられるようになりました。
また、怒りにくい体質づくりということで、日常生活にウォーキングを取り入れたり、飲酒も少し控えめにするようにしました。
このように、教習指導員だけでなく、自分が怒りやすいと感じるすべての人にとって、簡単に実践できる方法が多数紹介されています。
②はじめての「アンガーマネジメント」実践ブック
同じく日本アンガーマネジメント協会代表理事である安藤俊介氏の著書。
先ほど紹介した「怒り」が消える心のトレーニングよりも、
- 怒りのメカニズム
- 怒りの感情が生まれる仕組み
といった、まずは怒りとは何かしっかり知るところから始めます。
そして、その怒りの感情にも、
- 公明正大
- 博学多才
- 威風堂々
- 外柔内剛
- 用心堅固
- 天真爛漫
といったタイプがあること。
また、
- 強度
- 持続性
- 頻度
- 攻撃性
- 耐性
といった要素があることを理解し、自分の怒りの癖がどのようなものか知り、それに応じた対処法を伝授してくれる本です。
「怒り」が消える心のトレーニングが入門書とすれば、本書はまさに実践書と言えますね。
③怒らない習慣力
風水コンサルタント、密教風水カウンセラーである種市勝覺(たねいちしょうがく)氏の著書。
この本で、目からウロコだったのは、
- 平常心とは何か?
-
- 平常心とは、物事に動じない心ではなく、心を平常に戻す力
という点です。
また、自分に影響を与える要因には、
- 自力…自分でどうにかできること
- 他力…自分ではどうにもできないこと
の2つがあり、平常心を作るには自力に集中することが説かれています。
「平常心」や「自力と他力」について知るだけでも、随分自分の心が楽になったのを実感できます。
それにプラスして、
- イライラが消える習慣
- 怒りが消える習慣
- 嫉妬が消える習慣
などが具体的に紹介されている名著です。
まとめ
本記事では、教習指導員とは切っても切り離せない「怒り」のコントロール、すなわちアンガーマネジメントについて書きました。
教習指導員は、資格をとって終わりではありません。
教習生の方々の技量がどんどん上達していくように、我々指導員も日々成長していかなければなりません。
教習生との関わりの中で、自分の成長も実感できるのが教習指導員という仕事のやりがいの一つでもあります。
教習指導員には、資格をとった後も日々の自己研鑽が求められます。その一つとしてこのアンガーマネジメントを今回は取り上げました。
この記事が、教習指導員や教習指導員を志す人はもちろん、教習所に通っている方々の参考になれば幸いです。
最後まで読んでいただいて、本当にありがとうございました。
以下の記事で紹介している樺沢紫苑さんの本は、教習指導員にもおすすめです。
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