みなさんこんにちは、教習指導員のひろくん(@hirokun_index)です。
このブログは、自動車教習所の困りごとについて解説しています。
コロナもあって満員電車に抵抗があります。
バイク通勤のメリット・デメリットを教えてください。
今回の記事は、愛車HONDAリトルカブ(50cc)で通勤する現役教習指導員が、バイク通勤の最強コスパ免許AT小型限定二輪免許の紹介をしています。
二輪免許についてはこんな記事も書いています。
夏休みにバイクの免許を取ろうと思っている人はこちらも参考にしてください。
二輪免許のときの準備物についてもこちらの記事で触れています。
原付通勤のメリット
私は現在、主に車で通勤していますが、ときどき50ccの原付(HONDAのリトルカブというバイク)でも通勤しています。実際に原付で通勤して感じるメリットをありきたりですが書いておきます。
燃費が良い
自家用車がミニバンなど低燃費の人は特に燃費の良さを実感できるのではないでしょうか?
私のリトルカブの燃費は、カタログ数値で113km/1Lです。実際でも60〜70km/1Lは軽く走りますので月々の燃料代が大幅に節約できます。
資源エネルギー庁が2022年6月29日に発表した、レギュラーガソリンの1リットルあたりの全国平均は174.9円と高騰していますから、燃料代の節約にはうってつけの乗り物ですね。
維持費が安い
後述しますが、私の務める自動車教習所にAT小型限定二輪免許を取得しに来る人たちにもこんな理由の人が増えています。
車の二台持ちはもったいない。
嫁さんは車通勤で僕は125ccで通勤しようと思っています。
確かにそれは妙案ですね。
新型コロナウィルスの影響で、新車が手に入りにくかったり、そのしわ寄せで中古市場も値上がりしていたりしますが、維持費の観点からいうと、それでも車の二台持ちよりは以下の点においてはるかに安く上がりますね。
- 車両価格
- 燃費の良さ
- ファミリーバイク特約が使える(任意保険)
- 自動車税が安い(50ccの場合2,000円/年)
- 車検がない
渋滞を回避しやすい
例えば、いつも通勤で使っている道路が渋滞している場合、原付だと脇道にそれて別のルートでといった具合に、渋滞を回避しやすい乗り物といえるかもしれませんね。
だからといって路地裏の生活道路をバンバン走ること推奨するわけではありませんのであしからず。
気持ちいい(主観)
これは完全に主観ですね。季節にもよりますが、朝、バイクで通勤しながら朝日や風を浴びていると、なんだか生きてるなあと実感します(汗)
コロナ対策になる
このご時世、コロナ対策が一番のメリットといえるかもしれません。
電車、バスなど公共の乗り物で通勤通学している知人は口を揃えて「コロナが怖い」と言いますもんね。
原付通勤のデメリット
天気や季節を選ぶ
やはり雨の時や寒い季節は、バイク通勤は躊躇してしまいますね。私の場合は、寒いのはへっちゃらなのですが、雨のときは無理せず車で通勤するようにしています。
法定速度が30km/h
もはや語り尽くされていますから今更私が言うほどのこともないですが、やはりこれが最大にしてほぼ唯一の欠点ですよね。
私のような仕事だと、嫌でも速度を守らないといけませんから問題ありませんが、多くの人にとってはこの法定速度30km/hはとてつもないデメリットになってしまいますね。
二段階右折の手間
信号機があって片側三車線以上(片側二車線の道路でも交差点だけ右折レーンなどがあって三車線以上)の交差点は原則二段階右折をしなければなりません。
普通自動二輪車や大型自動二輪車だと小回り右折(普通の右折方法)できるところも、原付の場合2段階右折しなければならないこともありますので注意が必要です。
原付二種とは
そこで登場するのが原付二種の存在です。
原付二種とは、「道路運送車両法」でいう51cc〜125ccの二輪車。道路交通法では「普通自動二輪車」になるため、運転するためには普通二輪免許が必要。
有名どころではこんなバイクのことをいいます。
原付二種の最大のメリットは法定速度が他の自動車と同じ60km/hであることと原付並みに維持費が安いことがあげられます。
昨今、前述したコロナの影響もあり、通勤時の密を避けるための手段としても人気のある原付二種です。
しかしながら、原付二種の普及率は原付(50cc)には遠く及びません。
その理由のひとつが、原付二種には普通二輪免許が必要だからです。
そこで、今回の記事の最大の肝である、AT小型限定二輪免許の紹介です。
AT小型限定二輪免許は合格率が高い
AT限定小型二輪免許と普通二輪免許の比較
AT小型限定 | 普通二輪 | |
---|---|---|
教習時限数 | 8時限 | 17時限 |
スラローム | なし | 8秒以内 |
一本橋 | 5秒以上 | 7秒以上 |
急制動 | 30km/h | 40km/h |
教習料金 | 安い | 高い |
教習時限数が短い
まず、教習時限数が、普通免許取得者で、1段階3時限、2段階5時限の合計8時限と普通二輪と比較しても半分以下の時限数で取得できます。
教習料金が安い
教習時限が短いということは、その分教習料金も安価です。
私の勤める教習所で、AT小型限定二輪免許の教習料金は9万円ほどで、普通二輪免許や大型二輪免許と比べても割安になっています。
免許が早く取れる
これも当たり前の話ですが、教習時限が短い分、免許も短期間で取得できます。
合格率がとても高い免許である
そして、教習指導員的にもっとも重要なのがこれです。
AT小型限定二輪免許の検定の合格率は非常に高いです。
難易度は普通二輪や大型二輪に比べるとぐっと下がります。
ぜひ安心して教習所の門を叩いてみてください。
検定でも失敗して中止になってしまう人が多いスラロームが課題にないこと、一本橋のタイム設定が、普通二輪や大型二輪に比べゆるい設定であることなど試験の難易度が低いです。
ちなみに、一本橋の攻略法についてはこちらの記事をどうぞ。
ちなみに急制動もしなければなりません。
ですから、まず補修になる人もいませんし、卒業検定(いわゆる運転の試験)で不合格になる確率も他の免許に比べ格段に低いです。
ですから安心して免許を取りに来てくださいね。
一番のデメリットは命を落とすリスク
特に若い人にとっては、大げさに感じるかもしれません。
しかし、バイク通勤の最大のリスクは命を落とすかもしれないリスクを忘れてはなりません。
四輪車と比べると、身体がむき出しな分、交通事故に巻き込まれたときに重大事故に結びつくことがあるというリスクは常に頭の片隅にないといけません。
そんなおおげさな!
親世代になるとわかります。
子供にはバイクには乗ってほしくないと考えている親も多いのです。
もう、命のリスクを言い出したら、車にすら乗れなくなってしまいます。
しかし、バイクの場合、こちらに非がなくても怪我をしたり下手すりゃ死んだりするのは四輪車ではなく二輪車の方です。
ですから、車以上に、下手な優先意識は捨てて相手のミスをカバーできるぐらいのゆとりと懐の深さが必要な乗り物といえるかもしれませんね。
まとめ
今回は、今人気の原付二種を運転するために必要なAT小型限定二輪免許について解説をしました。
自動車教習所というと、なんだか極度の緊張を強いられる場所というようなイメージですが、このAT小型限定二輪免許については全く当てはまりません。
もちろん試験はありますから、程よい緊張感は必要ですが、他の免許に比べると比較的安価で容易に取得できる免許です。
もしも、この記事を読んでいて二輪免許を取ろうかどうか悩んでいる人がいらっしゃったらどうぞ安心してください。
きっと、なんでもっと早くAT小型限定二輪免許にチャレンジしなかったのだろうと感じるはずです。
最後まで読んでいただいて、本当にありがとうございました。
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